仕事で目にする一見よさそうなリーダーの行動。実はNGな行動であることにリーダー本人が気付いていないケースがあります。リーダーの不適切な行動はメンバーの士気を低下させ、組織としてのパフォーマンスを著しく低下させます。
今回ご紹介する行動たちは「一見正しく見える」というのがやっかいなところ。本人は「俺っていいリーダーやな〜」と悦に入ってるのに、組織としては少しもいい方向に向かっていません。
知らず知らずのうちにやってしまい、勘違いの痛いリーダーになってしまっていませんか?
あなたが理想のリーダーに近づくために是非チェックしてください。
もくじ
一見よさそうに見えるリーダーのNG行動5選
一見よさそ~うに見えるけど、実はNGなリーダーの行動5選は以下の通りです!
- 正解を示す
- 問題が起きたら素早く対策を考える
- ミーティングでみんなで決める
- すべて任せる
- 「責任は俺が取る」
それでは一つずつ見ていきましょう!
正解を示す
リーダーの仕事は部下を成長させる事です。ですから、何か問題が起きた時は部下に考えさせる事が肝要です。リーダーは部下からの相談を受けることも多いと思います。そのとき皆さんはどうしてますでしょうか?ここで気をつけたいNG行動が、「すぐに正解を示す」事です。
くり返しになりますが、部下は自ら考えて行動することで成長します。ですから皆さんが経験豊富だからといって「そういう事なら◯◯しておけばいい」とすぐに正解を言ってしまうと、部下は考えることをやめてしまいます。考えることをやめた部下はせっかくのその経験から何も学べず、同じ事が起きてもまた同じようにあなたに相談しに来る事になるでしょう。
それに、目まぐるしいスピードで変化する現代社会において、あなたの経験から来る答えがいつまでも”正解”とは限りません。部下の新たな目線で新たな答えを創造してもらうことは最終的にあなたを助けてくれる事になるかもしれませんね。
問題が起きたら素早く対策を考える
何があかんの?対策を考えるのは当たり前やろ?
問題が起きた時に取るべき行動、それは対策を考えることではなく、根本的な原因を探る事です。
わかりやすい例で例えます。たとえばキッチンで異臭がしたとします。この時のNG行動は「臭いを消す方法(対策)を考えること」そして取るべき行動は「臭いの原因を探ること」です。目の前のことに目を奪われ、一生懸命ファブリーズで臭いを消したところで、根本的な臭いのもとを封じなければすぐにまた異臭騒ぎです。
もちろん実際のビジネスシーンでは、まず目の前の問題を解決する必要に迫られるケースが多いでしょう。しかし、それだけで終わってしまっては絶対にNGです。ただ臭いものにフタをしただけでは根本的にはなんの解決にはなりません。
ですから問題が起こって部下が慌てている時ほど、リーダーは冷静に状況を見極め対処する必要があります。
ミーティングでみんなで決める
これはさすがにいいでしょ!
自分ですべて決めるワンマンリーダーは古いっしょ!
確かにリーダーの意見ばかりが通るミーティングは最悪です。部下のやる気は削がれ、「これ俺たち出席する意味ある?」という不満が東京ドームくらい膨らむでしょう(例えうますぎてすみません)。
ここでお伝えしたいのは、「ミーティングでは、みんなで意見を出し合考える。そして最後に決断するのはリーダー」と言う事です。
何が違うの?
微妙な違いですが、大きく違います。もし仮に、部下たちが考え、部下たちで決定した行動が失敗に終わったとします。そうするとそれは部下たちの責任になってしまいます。「お前たちの責任だ」なんてこと言うひどいリーダーはいないと思いますが、仮にあなたがどれだけ庇っても、部下たちの中で「俺たちのせいだ…」という記憶が残ってしまいます。うまくいっているうちはいいのかもしれませんが、一度でも失敗に終わると、それ以降部下たちの方から意見を出しにくくなってしまいます。ですから、ミーティングでは部下たちの知恵を借りて意見を多く出してもらい、最終的にどの行動にするのかはあくまでリーダーが決めます。
「今回はコレでいく。そう決めたのは俺だから結果は気にせず思い切ってやってくれ」
実際にそのように言うかどうかは別として、このような認識をチームに浸透させる必要があります。そしてうまくいったらみんなの手柄、失敗したらリーダーの責任。リーダーとはそういう立場だと僕は思っています。
すべて任せる
「任せる」のと「丸投げ」は違います。部下のモチベーションUPや育成には、「仕事を任せる=権限を与える」事が必須です。
俺、結構任せてんで!
というあなた、部下の話をよく聞かずに「任せるわ!」と言っていませんか?もしくは面倒な仕事を部下に振って「任せた」なんて言ってませんか?それはもはや「丸投げ」です。部下はリーダーのことをよく見ています。それが自身の成長を願って任された仕事なのか、丸投げ(押し付け)された仕事なのかは敏感に感じ取ってしまいます。
「今後、君も重要な客先でのプレゼン機会が増えてくる。だから今回のA社でのプレゼン、任せてみようと思う。もちろん資料作成から一緒にサポートする。やってくれる?」というように、成長を願う意図を説明した上で仕事を任せましょう。
僕も昔は照れくさくて言葉にしない傾向がありました。しかしせっかく成長を願って任せていても、言葉にしないとやはりうまく伝わりません。チームというものは小さな誤解から少しづつ歯車が狂っていってしまうもの。しっかり言葉にとして伝えましょう!
「責任は俺が取る」
リーダーたるもの、結果の責任をとるのは当然です。ここで挙げるのは、正確には「口だけの『責任は俺が取る』」です。
先ほど挙げた「丸投げ」のような状況で「責任は俺が取る」と言われたら、もしあなたならどう思いますか?「いやいや、そんな上辺だけの言葉いらんし」とか「どうせ逃げるくせに」って思いますよね。
行動が伴わない「責任は俺が取る」は逆効果。「そう言っておけばいいと思ってるんでしょ?」なんて思われたらもう、リーダーの尊厳なんてあったものではありません。そして間違っても責任逃れととれる言動をとらないこと。「いざとなったら逃げるリーダー」なんて最悪です。そんなつもりはなくても、そのように誤解されることのないよう細心の注意が必要です。
部下が失敗したときこそリーダーの腕の見せどころ。上層部の追及があったとしても部下本人に直接降り注がぬよう、文字通り身を挺して守る必要があります。考えてみてください。部下のせいにしたところで上層部は「部下に責任をなすり付けるリーダー」という評価を下すでしょう。責任逃れをしたところで何もいいことはありません。
逆に身を挺してくれるリーダーに対して、部下は「この人の為に次はがんばろう」と思いを新たにしてくれることでしょう。部下が失敗を恐れず思い切って仕事をできる環境、いわゆる心理的安全性を担保することはリーダーの重要な仕事と言えます。
まとめ
今回は「一見よさそうに見えるリーダーのNG行動5選」についてご紹介しました。それぞれについてまとめると以下の通りです。
NG行動 | はなまる行動 |
すぐに正解を示しちゃう | 有効策がわかっていても、ぐっとこらえてまずは考えさせよう! |
問題が起きたら素早く対策を考える | 問題そのものよりも、問題が起きた原因に目を向けよう! |
ミーティングでみんなで決める | あくまで決めるのはリーダー! |
すべて任せるという名の丸投げ | 成長を願い、意図を伝えて権限を与える |
口だけの「責任は俺が取る」 | 腹をくくって部下の盾になろう! |
意外とやってしまっているというリーダーも多いのではないでしょうか?何かひとつでも気になったものがあれば要注意です!!
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